「宝石の女王」といわれるルビー
小粒のものでもぱっと鮮やかな赤で日本だけではなく世界的にももっとも人気のある宝石になります。
ルビーには玄武岩を母岩とするものと、大理石など他の石を母岩とするものがあり、大理石を母岩とするものが鉄の含有量が低いために強い赤色と蛍光性をもつ価値の高いルビーとなります。
ルビーで有名なのが、ミャンマーモゴック鉱山ものもですが、これも大体が大理石が母岩となっています。
17世紀までは、ルビーの方がダイヤモンドよりも価値が高く、多くの王や教皇・皇帝に愛されてきました。
主要産地:ミャンマー、スリランカ、タイ、ベトナム、タンザニア、モザンビーク
スフェーンは、グリーン系からイエロー系、茶系のゴールドと地色があり、ダイヤモンドより光の分散率が高いので、角度によってきらきらとファイアと呼ばれる赤い光があらわれる様は見飽きることがありません。
高度が余り高くないのでキズをつけないように注意が必要です。
スフェーンの中でも、クロムスフェーンとよばれるものは産地も限られるので希少性が高いものになります。
主要産地:ブラジル、ロシア、オーストラリア、パキスタン
ジュエリーの中でもルビーと同じくトップクラスの人気を誇る「サファイア」
ルビーと同じコランダムというグループの中の赤以外の色のものがファイアと呼ばれています。
カラーは上品で高貴な雰囲気のブルーから優しい愛らしい色のピンクやオレンジ、グリーン、パープル、透明、そしてパパラチアといわれるピンクとオレンジの中間の色とバリエーションがあります。
また、ブルーの中でも最高のものは産地や微妙な色合いなどで「ロイヤルブルー」や「コーンフラワーブルー」という呼ばれ方をしています。
主要産地:ミャンマー、スリランカ、タイ、インド、マダガスカル
ガーネットという名は7つの鉱物の総称になります。
赤のイメージが強いですが、青以外のすべての色を有するとされているくらい種類が豊富です。
大きく分けると赤系と緑系になり、赤系で有名なのはロードライトガーネット、パイロープガーネット、アルマンダイトガーネット。
緑系で有名なのはグロッシュラーガーネット、デマントイドガーネット、ツァボライトガーネットです。
ガーネットで最近人気があるのが、アレキサンドライトのように青から赤系にチェンジする「カラーチェンジガーネット」である
主要産地:インド、スリランカ、ブラジル、マダガスカル、日本
ベニトアイトは1906年にアメリカ・サンベニトで発見された希少石です。
強い2色性と複屈折率をもち、ある角度ではブルー、ある角度では無色透明に見え、ダイヤモンドよりも高い分散率を持っている為強い輝きをはなちます。
色味を、サファイアのような濃いロイヤルブルーのような色からブルーダイヤのような優しいブルーまで色の幅が広いのも特徴です。
産地が1か所なので産出量も少なく市場でも見つけにくい種類になります。
主要産地:アメリカ
サファーリンは、以前はマダガスカルでしか産出しなかったが最近はスリランカでも産出されている。
サファイアのように見えたからという理由がこの石の名前の由来だといわれているのはなんだかかわいそうな気もしますが…
サファーリンは知る人ぞ知る希少石です。
色味は濃い青~緑っぽく見える青
なかなかサファーリンでジュエリーになっているものは少ないので、珍しいものが好きな方は、1つは持ってみてもいいかもしれません。
主要産地:スリランカ、マダガスカル
まだまだ謎のサファーリンです。
ダイヤモンドの約4倍という光の分散度をもつスファレライト。
華やかな輝きが特徴で、きらきらと様々な色の輝きを見せてくれるので「幻惑の石」と言われています。
とても軟らかく宝石用に仕立てるのが難しいこともあり希少価値が高まっていて、宝石コレクターの間では人気の宝石になっています。
色は、黄色、緑、赤、オレンジ、ブラウンと色のバリエーションがある(緑のスファレライトは希少になります)
主要産地:スペイン、アメリカ、カナダ、ブルガリア、ブラジル
オパールにはいくつかの種類がありますが、その中でも一般的に有名なものは、黒字にさまざまな色の遊色というものが出るブラックオパール、白地に遊色がでるホワイトオパールとも呼ばれるオーストラリア産オパール、オレンジ色の地色に遊色がでるファイヤーオパール、透明な澄んだ水のような地色に遊色がでるウォーターオパールと呼ばれるメキシコオパール。ファイヤーオパールもメキシコオパールになります。
そしてキラキラと華やかな遊色をみせるエチオピアオパール。
どのオパールも見る角度や、光の当たり方で全く異なる表現を見せてくれます。
オパールの産地の9割はオーストラリアになります。
オパールは個性の宝石なので、自分の気に入った子を選びましょう。
主要産地:オーストラリア、エチオピア、メキシコ
サンストーンとはムーンストーンと同じ長石グループにいる石です。
主に赤みがかったオレンジ色や黄色をしていて、アベンチュレッセンスという結晶内のインクルージョンがキラキラとキレイな光を放つのでこの名前がついたと言われています。
サンストーンの中でもトップと言われているのがアメリカのオレゴン州のサンストーンになります。
ピンク味を帯びたオレンジ色でだいたいが透明からのグラデーションになっているのが特徴です。
夕日みたいでまさに太陽の石ですね。
主要産地:アメリカ、インド、カナダ
インカローズの正式名はロードクロサイト「バラ色の石」という意味で「バラ色の人生」という石言葉もあります。
市場に出回るロードクロサイトの90%以上が不透明なものですが、アメリカ・スイートホーム産と中国産のロードクロサイトは別格で透明度が高く内包物も少なく鮮やかな傾向ピンクが特徴です。
アメリカコロラドスイートホーム産は2004年に鉱山が閉山したため入手が難しく、その後、数年間2014年ごろまで中国で高品質のロードクロサイトが採取されていましたが、こちらも閉山。
どちらも、、ほとんど見た目が変わらず識別することはプロでも難しいと言われています。
0.5ct以上の大粒カット石は年間100個程度しか生産されていないと言われています。
ということは、日本に入ってくる数に限りがあるということですね。
主要産地:アメリカ、ペルー、アルゼンチン、中国、日本、南アフリカ
タンザナイトの正式名はブルーゾイサイト
タンザニア メレラニ鉱山でのみ採れる貴重な宝石です。
タンザニアの夜からついた名前で、夜空のように1色では表現できない多色性のある青が良いとされています。
光の状態によって色味が変化し、青にも紫にも見えるのが特徴です。
この石は加熱されているものがほとんどで、加熱によって濃い鮮やかな美しい青になります。
非加熱のものになると、産出量の0.1%ほどになり、とても少ないので珍しいものになります。
加熱の物よりも色味は落ち着いていてバイカラーになっていることが多いですね。
主要産地:タンザニア